世間の片隅でそっと叫んでみる。

一般人で無名の中高年のオヤジが、ブログという世間とネットの世界の片隅で、ADHD(多動性注意欠陥症)を抱えながら、政治や経済などを意見してみる。

レバノン爆発事故は、ダイバシティが素晴らしいと思えない実情と、中東の根深い問題があると思う。

 この事件が起きた時、テロか戦争が起きたのかと思った。でも、ふたを開けると、レバノン当局の職務怠慢で、7年間放置されてきた危険物が引火・爆発したということらしい。むしろ、この事故で色んな根深い話が出てきた。

 事故発生時のテレビで、WBSを見ていたら、重信メイが現地レポートをしていて、その時は、事故の原因は不明であったが、「イスラエルのドローンが現場付近を飛行していた報道がある。」とか言っていた。

 あれ?!この人はあの日本赤軍最高幹部の重信房子の娘ではないか。何かレポートも、反イスラエルがにじんでいるなとちらっと感じて、何か小さいパンドラの箱を開けてしまったなという気分になった。新左翼系国際テロ組織の歴史を思い出した。

 レバノンは、様々な民族宗教が混在するモザイク国家と、昔学校で習った。だが、長らくイスラエルとの戦争や内戦で混乱していたが、ここしばらくは平和であったので、地理的な位置、交通の便などから、ヨーロッパなどから観光の人気スポットであった。

 レバノンは、昔から国際都市で、ダイバシティが実現されているはず。でも、実際はには、以下のリンクWEDGE REPORTの通り。

レバノンには、大きくはキリスト教徒、イスラム教・スンニ派シーア派と3つの宗教、宗派が存在している。(詳しくはこちらhttps://wedge.ismedia.jp/articles/-/19611)かつての内戦の反省から、勢力争いにならないように、宗派ごとにそれぞれに権力や利権が分配されることになった。しかしそれが、信仰心というより、利害集団として機能するようになった。」

 元々のベースは、3つの各宗派があったが、それが利害集団になり、調整機能していたこと。その集団が、社会主義的で平等公平なものでなく、「そしてこの利害集団が経済界をも牛耳っているために、能力のある人が仕事につけない、公平な競争が行われない。コネがいつもものをいうなど、経済界でも腐敗が起きた。」(同上)

 社会的には格差社会でもあって、日本から逃亡してきたカルロス・ゴーンのような富裕層と、貧困層が存在して、貧困層の不満が社会的不安要素になっている部分もある。

 そんな心のすき間を埋めるように、ヒズボラが台頭してきて、イスラムシーア派原理主義で、日本では知られるが、「シーア派の権利の拡大と貧困状況の改善、イスラエルの滅亡、パレスチナのための抵抗を掲げて」(同上)活動していて、レバノン国内で支持を集めている。それが、事態を複雑化させている。元来この国に、旧ソ連(現ロシア)の支援を受けたシリアがレバノンに軍事介入していたことも、不安定要素である。

 あくまでも以下は自論ではあるが、そこに、イスラエルとの戦争も、ヒズボラの出現でさらに激化して、今の爆破復興で、政府が手を出さない状況で、民間ボランティア(ヒズボラ含む勢力)が活躍していけば、今の政権はさらに弱体化して、この国の政治は混迷を極めていくと予想される。

 で、さらに、ここで、「ヒズボラはもともとIMFからの支援に積極的ではなくて、この中国の支援のほうがいいと発言してきた。中国が発電所や鉄道計画を行うという話も出ている。」(同上)もっと最悪なことは、このややこしい情勢に、中東問題に無知な中国が巻き込まれていき、双方が泥沼化していくことが予想される。

 でも、中国はこれから、中東にもっと介入せざる得ないと思う。反米のイランや、ロシアともに、イスラエルとアラブの戦いに介入するであろう。おそらく、中国はアラブ寄りに舵を切っていくと思われる。

 もし、世界大戦になるとしたら、おそらく、中東が着火点になって、レバノンの政治不安が、ヒズボラが、ロシアが、イランが それらに関係する中国が戦争の火種になったりする可能性はある。いずれにしろ、戦争になれば、アメリカも日本も全く無関係では居られない。根深くて複雑で、一筋縄に行かない危機が中東にはあると思う。以上そんな風に自論を展開してみた。