世間の片隅でそっと叫んでみる。

一般人で無名の中高年のオヤジが、ブログという世間とネットの世界の片隅で、ADHD(多動性注意欠陥症)を抱えながら、政治や経済などを意見してみる。

米政府のヒューストン中国総領事館の閉鎖命令に、アメリカの本気を見る。

 大国の興亡を見る思いがする。外交は、きれいごとだけでは、成り立たない。相手をどこまで追い詰めることができるか、そんな心理戦であると思える。

 いきなりアメリカ政府がヒューストンにある中国総領事館の閉鎖を命じたのではなく、おそらく、そこに至るいろんな伏線があったと想像できる。

 ゲスの勘繰りながら、トランプ政権は、大統領選挙の只中で、不利な報道があり、挽回には外交の成果が必要だし、中国も独裁政権ではあるものの、安定的な国力維持には、これまで以上にアメリカでの活動を活発にしたい。

 だから、利害が衝突するわけで、お互いに正面切って、戦争突入にはならない腹で、チキンレースを続けているのであろう。でも、これが、日本なら、ここまで、本気で怒らないし、ケンカをしない。いや全くケンカができない。

 アメリカは意地を見せないと、中国はメンツがあるから、例え圧倒的不利な立場でも、中国から絶対に自分が間違ったとか言わないし、妥協前提の交渉はしない。どこで、折り合いをつけるのか?表向きは、貿易関税引き上げ、ファーウェイの排除から続く、両国間の懸案事項をどちらも有利に運びたいから、今は両国ともに妥協が出来ないわけである。

 普通なら、領事館の閉鎖命令は、外交問題だ。「米国の知的財産権と個人情報の保護が目的」と米政府が説明する。何かいちゃもん臭い気がするが、おそらくかなり悪質なことが、前から裏で中国は行っていたのであろうと想像できる。

 ポンペオ国務長官は、中国が米欧の知的財産権を窃取しており、それによって何十万人もの雇用が犠牲になっているとし、「トランプ大統領も散々口にしているが、われわれはこうしたことが繰り返されることを容認しない」と述べた。(Newsweek日本語版)中国の知的財産権侵害は、かなり深刻な事態で、常態化している。

 また、ヒューストンの総領事館で煙が上がったことについて「書類を燃やしていたのだろう。どういうわけか疑問に思う」と語った。(Newsweek日本語版)と言う。これは、どう見ても、証拠隠滅した疑いがあり、領事館敷地内なので、地元消防車両を受け入れなかったことも、アメリカ政府の怒りを倍増させたわけである。

 外交問題で、タダで済まないのに、あえてそこまでする必要は、もう中国とは、まともに相手するのでなく、敵国であり、戦う姿勢を示して、いよいよチキンレースではなく、本当に全面的な戦争への準備にかかるという強い決意に、私はアメリカという大国の本気を見る気がした。